コレクション: 【大分】別府つげ工芸

湯の町で受け継ぐ、つげの手仕事

大分県別府市で、大正8年からつげ細工を受け継ぐ「別府つげ工芸」。湯治場のお土産として根づいたつげ櫛は、時代とともに形を変え、今では現代のくらしに寄り添う「つげブラシ」へと姿を変えています。国産の薩摩つげを選び、職人が一つひとつ手をかけて仕上げるものづくり。その背景には、長く使える良いものを届け、受け継いできた技と歴史を次の世代へつないでいきたいという想いがあります。

湯の町・別府で育まれた、つげ細工

大分県別府市は、市内のいたるところから温泉が湧き出し、古くから湯治場として栄えてきた町。江戸時代、庶民の湯治が盛んになると、旅のお土産としてつげ櫛などの細工物がつくられるようになり、別府の地に根づいていきました。
大正8年創業の別府つげ工芸では、つげ櫛やかんざしから始まり、根付や置物、ブローチやペンダントなど、時代のくらしや装いに合わせて、つくるものも少しずつ変化させてきました。そんな歴史を受け継ぎながら、今もつげという素材の魅力を生かしたものづくりを続けています。

ひと手間が、使い心地をつくる

3代目の安藤康男さんが開発したつげブラシは、現在5名の職人が一つひとつ手作業で仕上げています。全体を見ればほんのわずかな違いでも、そのひと手間が手触りや使い心地を大きく左右する。使う人の声にも耳を傾けながら、より良いものを目指して、日々工夫を重ねています。
素材には、硬さとしなやかさを併せ持つ国産の薩摩つげを使用。時間をかけて育つ薩摩つげは木目が細かく、粘り強さにも優れた素材です。古くから櫛などに使われてきたその魅力を生かしながら、長く愛用できる道具へと仕上げています。

受け継いだ技を、今のくらしへ

時代の流れとともにさまざまなものが発展し、手づくりのものが減ってゆく昨今。「つげという素材でつくられた、良いものを残してゆきたい」。別府つげ工芸が大切にしているのは、受け継いできた技術と歴史を未来へつなぐこと。多くの品をつくるのではなく、木の声に耳を傾け、一つひとつ丁寧に仕上げています。
万葉の時代から愛されてきたつげ櫛を、現代のくらしに合わせて形にしたつげブラシ。薩摩つげと椿油が生み出すなめらかな使い心地に加え、使うほど色合いが深まり、自分だけの道具へと育っていきます。

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有限会社別府つげ工芸
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